全社員が利用するマクロミルのデータ基盤「SUNA-BA」
Project Report 01
マクロミルのデータ基盤構築/
時代に合わせた適切なデータアクセスの実現
プロジェクト概要
マクロミルのデータ基盤「SUNA-BA」は、サンドボックス、ビジネスアナリティクスといった意味が込められている。
マクロミルの各サービスのデータを「SUNA-BA」が取得する形でスモールスタート。
連携するマクロミル保有データの種類が増えるにつれて、社内のニーズが高まっていく一方で、個人情報保護法など世の中の情勢にも素早く対応していく必要があった。
データアクセスの適切な権限制御を実現するために、データベース、テーブルだけでなく、カラム単位まで制御可能な「AWS Lake Formation」を権限制御の軸とする構成に全面刷新。重要データを守りつつ、データ活用に対する敷居は下がり、現在「SUNA-BA」はマクロミル社員であれば部署を限定することなく、権限の範囲で自由に利用可能となっている。複雑なビジネス要望や更なるデータ活用のため、最新技術を駆使しビジネスグロースを実現させていくことがミッション。
データビジネスの成長のために、技術的なチャレンジは止まらない。ビジネスサイド・エンジニアサイドが一体となってつくりあげるデータ基盤は、これからも進化していく。
エンジニアの業務
本プロジェクトチームでは、課題と向き合い、技術的なチャレンジを続けている。利用者の声を聞いて開発する以外にも、対外的な取り組みも大事にしている。
スモールスタートで始まったデータ基盤「SUNA-BA」プロジェクトも、連携するマクロミル保有データの種類が増えるにつれ、社内のニーズは高まり、「SUNA-BA」のユーザ数は爆発的に増えていった。ユーザ数が増えるにつれて問合せも増加し、様々な課題が浮き彫りになっていった。
課題の中でも適切な情報の取り扱いのための権限制御は、世の中の情勢にもかかわるため、手遅れになる前に解消しなければならなかった。既存の仕組みではどうしようもなかったため、新技術を採択しアーキテクチャを全面刷新することを選んだ。「SUNA-BA」で取り扱うデータを整理し、守るべきデータが何かを知るところから始まった。権限制御の軸にはAWS Lake Formationを採択した。当時国内でもユースケースは見つからず、プロトタイプを作りながら開発を進め、エンジニアとしては期待通りの形にすることができた。
後日、AWS Lake Formationの技術者からヒアリングを受けたことや、セミナーで活用事例を登壇する機会をいただいたり、チャレンジしたからこそ得られたものがあった。
一方で、新しい「SUNA-BA」のリリース時には、これまでできたことが制限されることでユーザを混乱させてしまう場面も多くあった。この時の経験から一方的に開発するだけでなく「伝える」ことの大切さを学んだ。
今後も更なるデータ活用に向けて、全社を巻き込んだ挑戦が待っている。開発したものは利用されてこそ価値が生まれる。そのために「伝える」ことは惜しまない。これからの「SUNA-BA」をユーザと一緒に作りあげていく。